融資を申し込むとき、銀行は決算書を隅々まで見ています。ただ、どこを重点的に見ているのかが分かっていれば、日頃の準備も、面談での説明も変わってきます。この記事では、銀行が決算書で確認しているポイントを、審査する側の視点から順に整理します。
細かい指標はいくつもありますが、銀行が知りたいことは最終的に一つです。「貸したお金を、約束どおり返してもらえるか」。決算書を見る目的も、ここに集約されます。
裏を返せば、「返せる根拠」が数字で見えている会社ほど、評価はしやすくなります。逆に、数字そのものより「説明できない項目がある」ことが、マイナスに働くこともあります。
純資産は、資産から負債を引いた「正味の財産」です。ここがマイナス(=債務超過)だと、負債が資産を上回っている状態を意味し、評価は厳しくなりやすいところです。まず、純資産がプラスを保てているかが見られます。
とくに見られるのは、本業のもうけである営業利益と、そこに金利負担なども含めた経常利益です。ここが黒字であれば、返済の原資を本業から生み出せていると読めます。一時的な要因ではなく、継続して稼ぐ力があるかという視点で見られます。
借入の金額そのものより、「その借入を、生み出す利益で無理なく返せるか」が見られます。目安としてよく使われるのが、次の考え方です。
| 借入金の残高 | 3,000万円 |
| 年間の利益+減価償却費(返済にあてられる原資) | 600万円 |
| おおよそ何年分か | 約5年 |
意外に見落とされがちですが、銀行は合計の数字だけでなく、勘定科目の中身まで確認します。とくに次のような項目は、理由を聞かれることがあります。
これらは、金額の大小そのものより「説明できるかどうか」が大切です。中身を自分の言葉で説明できる状態にしておくことが、余計な不信を招かないコツです。
決算書は、日々の積み重ねの結果です。だからこそ、決算のときだけ整えようとするより、日頃からの状態がそのまま評価につながります。
特別なことではありません。ふだんの経理を丁寧にしておくこと自体が、そのまま融資の準備になります。
銀行が決算書で見ているのは、突き詰めれば「返せるか」の一点です。純資産・利益・借入と返済のバランスという3つの数字がまず確認され、さらに勘定科目の中身まで見られます。数字を良く見せる工夫より、中身を正直に説明できる状態を日頃から整えておくことが、いちばんの近道です。
多くの経営者はPL(損益計算書)にフォーカスしがちですが、それと同じくらいもしくはそれ以上にBS(貸借対照表)が大切です。
なぜならPLは一年間の成績表ですが、BSは会社設立当初からの実績が全て反映されてます。過去の利益の積み上げが自己資本に代わり会社の体力を示す一番の指標となります。
勘定科目を答えられるようにすることは自社を理解することなので、経営者としては必須の条件になります。
最初はわからないことが多く抵抗感あるかと思いますが、まずは興味を持つことが大切です。
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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の融資審査の結果を保証・示唆するものではありません。審査の基準は金融機関や状況により異なります。具体的なご判断は、金融機関や顧問税理士等の専門家にご確認ください。